2017年1月25日水曜日

公募に応募するにあたって(1)

教員公募は昨今透明性が求められているので、出身大学の先生から内々に話があり、という人事はなかなかない。公募情報は科学技術振興機構で公開される。公募に応募するにあたって、第一の条件は学位を持っていること。博士号を取得できていない場合は、どれほど応募しても落ちる。書類審査でまず落ちる。なので、博士号を確実に取れる見込みが立ってから応募する。さもないと時間がもったいない。

すでに学位を持っている人が上のHPで条件などを入れて公募を探すときに、検索の間口を広くすること。たとえば、フランスの20世紀の哲学が専門だとしても、それを正直に入れてはなかなか見つからない。フランスとか哲学を別々に探していく。もしかすると自分とはあんまり関係ないかな、という公募でも、興味があったり、行きたい大学であればぜひ出してみよう。まぐれが起こるかもしれない。まぐれについては、色々な話があって、最初Aという分野で公募をしたが、Bという分野の結構いい人材が来たので、拡大解釈をしてBの分野の人材を採った、というケースがある。また、Aという分野で募集をしたところ、たまたま別の部署で採った人材に似た人材だったために、わざと人事を流した(なかったことにした)というケースもある。

自分は採用側にもかかわったことがあるのだが、闇雲に人事をする大学はたぶんない。ある程度のあたりをつけているはず。それは○○の分野だとどこそこの大学関係の人が来るだろう、というように。いっぽうで、特定の人材を念頭においていたり、公募が出てから「うちの大学で公募が出るから出してみない?」と声をかけたり。ただし、この後者は誘われたからといって確実性が増すわけではない。

内部に知り合いがいると有利という話はあるが、採用は3-5人くらいのチームで検討をするので、その全員のメンバーと知り合いでない限りなかなか難しい。ただし、有利に働く可能性は高い。

また、かかわりのある大学、たとえば出身大学や教えに行ったことのある大学だと、知り合いが多い可能性が高い。そうすると、ああ、あの人なら安心だ、と思ってもらえることはある。

しかし、まずは学位があることが必須条件であることは変わりない。