2017年1月25日水曜日

公募に応募するにあたって(5)

不採用通知を受け取り続けると、次第にモチヴェーションなどが下がってくることや、自己評価が下がってくることもある。しかし、だからといって、行く積もりもない大学に応募することはやめたほうがいい。就職して気に入らなかったとしても、次の大学が見つかるまではそこでやっていくしかない。就職してから思うように研究の時間が取れない可能性もある。すると研究者としての芽を摘まれてしまうことになる。公募先の大学の偏差値や評判などは重要。仮に大学全体としての評価が高くても、新設学科などでは学生を集めるためにどうしようもない学生も合格させているところもある。

一般的に就職先が出身大学よりも学業成績の良い大学であることはない。偏差値50の大学を出た人が偏差値60の大学に就職できる可能性はない。とすれば、就職先は自分の出身大学、そこで見知っていた学生のレベルよりも確実に低い。では、どこまでの低さを許容するか、という基準は自分の中で定めておくべきだ。一般に偏差値50を下回る大学に行くと(非常勤でも)苦労する。しかし偏差値というものが標準偏差である以上、50を下回る大学は上回る大学と同じくらいある。どこまでを許容するか。

当然ながら訳のわからない私立大学に応募することは避けたほうがよい。ただし研究環境やリソースが充実している可能性はあるので、行ってみたら意外とよかったということもあるだろう。