2018年11月30日金曜日

学閥

学閥という言葉があって、会社などで○○大学出身者が一つの派閥を作っているというときなどに使うのだが、大学ではこれはケース・バイ・ケースと思われる。主に国公立出身者が多い場合は、学閥を形成することに興味を示さず、早稲田、慶応を筆頭に私立大学(たとえば地方で有力な私立など)出身の方たちがこれを形成することが多い。なぜというに、前者は自分の研究の方が面白いからだし、後者は…書かないことにする。とはいえ、学閥がある組織は浄化作用を発揮できない可能性があるので、健全な組織である可能性は低い。

では、そういう大学であるかどうかをどうやって調べるかというと、これは簡単で、応募する所属先の教員の出身大学を調べてみればいい。A大学出身者が異様に(何パーセント以上が多いとは言えないけれど、奇異な感じを覚えたら、やはりおかしいのだろう)高い場合は注意した方がいい。

学閥なんて何の役にも立たないのだが、無能な奴ほどこういうものに拘泥する。無能な奴の多い大学は、仕事がしづらい可能性が高い。

2018年11月22日木曜日

内定はもらったが

面接を経て内定をもらったとする。来年度からは新しい職場で心機一転頑張ろうと思う。現在の仕事にも一区切りつけて、断りの連絡などもしなくてはいけない。されど、待てど暮らせど正式な採用の連絡が来ない、という場合。

催促してもよいけれど、採用してくれた大学の決済プロセス(どの会議を経て承認されなければならないのか)がまちまちなので、どれくらいが標準ということは難しい。仮に追加で情報を求められた場合、一度は会議に出したけれど書類の不備で再度起案しているのかもしれない。なので、せっついたりするのは差し控えた方がいいと思う。ただし、「現在の非常勤先に連絡をする必要があるのですが」などと前置きをして進捗を探ることは可能かと思う。果報は寝て待て、という。焦らないでほしい。

2018年11月13日火曜日

仕事を断る勇気。

仕事を断る勇気。二つの意味でそれはある。
ひとつは、常勤を得ていない時に頼まれる仕事。非常勤かもしれないし、学会の事務仕事かもしれない。引き受けるべきではあるが、もし学位を取得するのに支障があると思うならば引き受けるべきではない。理由は、そのままだ。

常勤を得た後に頼まれる仕事について。新任教員はたくさん仕事を頼まれるだろう。その中で、受けなくてもいい仕事は受けずにいるべきだ。これは自戒をこめて。仕事をするためではなく、学者としてより良い生き方を求めたその大学に職を得たはずなのだから。

2018年11月10日土曜日

何のために研究するのか

あらためて問うまでもないことだからこそ、あらためて問うてほしい。学者になるために大学+大学院で費やす時間を仮に10年として、教壇に立って教えられる時間を35年と考える。多いだろうか?実際にはもっと多くの時間を学生として費やし、在野の研究者として費やすことになる。実際に教壇に立てる年数は本当に短い。そのうえで、生きがいと言えるものを教育に見出せるだろうか。見出せなくても研究だけでは食べてはいけないはずだ。それでも研究し続けるとするならば、何のために研究するのか? 自分でなければなしえない貢献があるか? 自分でなければできない発見があるか? 自分でなければならない理由はあるか? おそらくないはずだ。世界にはあなたより優秀な人は掃いて捨てるほどある。それでも、と食い下がれるか? 研究者を目指す途中で何度でも自分に問うてほしい。その問いは、自分の学問への態度を磨いてくれるはずだ。

2018年11月9日金曜日

丁寧にするに如くはない

採用してしまった後で、「ああ、失敗だったな」と思ってもその人に辞めてもらうわけにはいかないので、採用人事は慎重にならざるを得ない。人づてに聞いた話だが、これはちょっと、という人材の例があったので紹介する。

着任早々、学科全体の予算で自分用の機材資料を購入。
着任後一年を待たず休暇取得(引き継いでいた仕事も元の担当者に差し戻し)。
復帰時にはまたゼロから仕事を引き継ぎ。

大分レアなケースであり、ご本人の性格にもよると思うのだけれど、学科教員がこの人と以後仕事を積極的にしたいと思うことはないだろう。周囲が甘やかしたから増長したともいえるが、もともとの素質が違ったのだろう。

こういうリスクを回避するのは難しい。したがって、書類や面接以外の場でもすべてを総動員して審査にあたりたいと思う。メールひとつ、電話ひとつ、筆跡ひとつ、すべて丁寧にするに如くはない。それで損をすることがないのなら、なおさら。

2018年11月8日木曜日

礼を失することのないように。

新しい職場が決まって、先方に連絡を取る際、必要な事柄の連絡を別にしても、丁寧な対応が必要というか、社会人としての礼儀。研究者だから奇人変人でもいいというのは、今では時代遅れの認識で、大学教員も一般サラリーマンのようなものだ(違う点も多々あるけれど)。なので、新しい職場の方に連絡を取る、挨拶をするという時には礼を失することのないようにしたい。人間相手に仕事をする以上、この人と仕事をしたいと思ってもらえるようにした方が何かと得なのだ。当たり前のことが、研究ばかりしているとなかなかできなくなってしまうのだ。

2018年11月5日月曜日

焦りは禁物

野球でいう選球眼といったものを養うことが難しいのは、個々の公募が一回限りの可能性があるためだが、すくなくともハズレを引かないためには、最初のいくつかを見送ることも意味がある(秘書問題という確率の問題がある)。公募の情勢を知らないまま闇雲に出し続けても落ち続けるし、この業界はこの分野の研究がトレンドなんだな、と分かったらすこし自分の専門を広げる感じで書類を書くことも出来るはずだ。すべての球にフルスイングで挑む必要はない。焦ってあれこれ出しながら、肝心の研究や私生活がうまくいかないようでは意味がない(コスト高になるからだ)。