変なタイトルだが、二つのことについて「身銭を切ること」は大事だ。
ひとつは研究成果の発表について。論文なり、発表なり、形にするにはお金がかかる。たとえば論文であれば掲載されても抜き刷りをもらうのにお金がかかることもある。でもその投資はするべきだ。もしその論文が素晴らしい出来なら、素晴らしい見返りが用意されている。おっと、本を買うのをケチる人は論外だ。そういう大学院生を山ほど見たが、みな教員にはなっていない。好きなことにお金を使うのは投資として健全だ。
もうひとつは、人付き合いの中で身銭を切ること。これは、次のようなケースを想像してほしい。
大人数で研究発表をした後、飲み会をした。たまたま人数で割り切れない感じの請求書が来た。どうするか。迷わず払う。気持ちよく飲んで帰ったな、という印象を持ってもらうのがひとつ、もうひとつは、あの人は頼れる人だという印象を残す。お金は使い時と使い道がある。下の下の策はなんだかんだの飲み会を断ること。もう誘ってもらえなくなる。
要するに、お酒を飲めることはアドヴァンテージになる(後者について)。