2018年12月12日水曜日

非常勤専業という選択肢

研究がしたいという意欲と教育に携わりたいという意欲は別物。なので、教えることに特化して専門性を磨くという道もある。その場合は、非常勤専業でやっていくという選択肢もある。より正確に言えば、その道を極めれば常勤を余裕で狙えるのだが、あえて非常勤で行くということだから、生半可なプロ意識ではなれない。ただし、これを積極的かつ肯定的にとらえられる人たちがいて、それは家庭の主婦だったり、お金には困っていないけれど生きがいを求める人たちだったりする。

前者は、大学の非常勤は表面的には拘束時間が短いことが多いので、ある程度稼ぎのある配偶者がいる主婦で専業の人はいる。

後者は、実は大学を定年で辞めた後に非常勤に勤しむ先生方に当てはまる。

けれども、年齢の若い研究者はこの二つのカテゴリーの人々の鷹揚さと闊達さをぜひ学んでほしい。百戦錬磨の経験を持ち、説明も授業も上手なら、突発的な要望にもほぼほぼ応えられる、ある意味では今後の大学運営で最も求められる人たちなのだから。参考にならないと思う前に、自省してほしい。本当のプロはこういう人たちのことを指すのかもしれないと。