2018年10月16日火曜日

教員を目指す年齢

普通の専門職であれば、それを志望した年齢が若い方がより経験や知識を増やすことができるのでそれに越したことはないが、大学教員の場合、若気の至りで選んだ進路を成就できる可能性は低い。なので、ぎりぎりまで退路を断たずに二十台後半までは逃げ道を残しておく方がいい。

すると、修士課程が終わってそれなりに良い成績を得られ、かつ将来を嘱望されていることを知る24歳以降ということになるが、ここでいう「将来を嘱望」は、何らかの補助金、助成金、研究費を受けられるということである。

そうでない人は、かなり望み薄なので、今からわざわざ発奮して研究者になるよりは、別の道を選んだ方がいい。

いっぽうで、社会人経験を積んだのちに、問題意識をより明確に持つことができるようになった人はその限りではない。三十代から研鑽を積んで大学教員になる人もある。いずれにしても、二十代後半は、人間の成長過程においても重要な時期だし、研究者にとってもそれは当てはまっている。そのころにいけるという見通しを得た人は、その道を驀進するべきだ。迷いがあるなら、潔く退却するか、別の道を探すべきだ。あきらめることは何も悪いことではないのだから。